〜 エジプトカードのものがたり 〜


25枚のカードからなるカルトッシュカード(カルトゥーシュカード:CARTOUCHE CARDS)は、古代エジプトの神々が登場する神話がベースとなっていますが、その背景をお話ししましょう。

 カルトッシュカードの歴史は、紀元前1500年前まで遡ります。 

大王朝を誇るエジプトで当時のファラオは、ハトシェプスト女王という女性の王でした。彼女は大変勝ち気な人物で、男性顔負けの政治手腕で広大な国を治め、さらには、ハトシェプスト葬祭殿という、大変豪華な祭殿を建設したのでした。

ある話によると、彼女はエジプト王朝に代々伝わる占いで、信託を得ていたといわれています。残念ながら現物は残ってはおらず真偽のほどは不明ですが、その神秘を英国の神秘研究家Murry Hope女史が現代に甦らせたのがこの”カルトッシュカード(カルトゥーシュカード:CARTOUCHE CARDS)”なのです。

”CARTOUCHE(カルトッシュ・カルトゥーシュ)”とはフランス語で銃口を意味しますが、エジプトの考古学用語では「王名を光の輪で囲まれたもの」となり、王の名前を文字として表す際のヒエログリフ(古代エジプトの神聖な文字)となったのです。


画像:Centre for Computer-aided Egyptological Research

上記は、謎につつまれた少年王ツタンカーメン王のカルトゥーシュですが、今でこそ観光客用に自分の名前をこれに刻み、ペンダントとして販売していますが、当時は王のみが、この”光の輪”に名前を刻むことを許されていました。

Murry Hope女史は、カルトッシュカード(カルトゥーシュカード:CARTOUCHE CARDS)と命名しましたが、私はエジプトに以前訪れた際、石に深く、そして力強く刻まれたこれらを見て、3000年という巨大文明が築いた神の叡智が詰まったこのカードを”エジプトカード”と呼ぶことにしました。
※あと「その方(エジプトカード)がなんのことだかわかるでしょ」ということもありますねえ。説明しやすいし。



最初に神話がベースとお話しましたが、次は神話についてお話しましょう。古代エジプトは2000もの神が宿る国です。地域信仰も厚く、各地に様々な神が、今でもエジプトの領土を見守り、私達を導いています。神々である自然を崇拝し神殿で奉り、これらを模ったお守りを身に着けることで、災いを避けてきました。

神は特別な存在ですが、元々はエジプトの大地にいる動物などが神格化したものでした。毎日昇る太陽と、入れ替わり瞬く無数の星、初夏の地平線に現れるシリウス、太陽のように丸めた糞を運ぶタマオシコガネ・・・など無数の自然に存在する神秘が彼らには神を感じ取らずにはいられなかったのでした。そして時が経てば当たり前のように輪廻する自然界のなりたち”再生・復活”の物語がこの神話の特徴といえるでしょう。

地域・時代で出生が変っている場合がありますが、左の図の基本的な神の家系図にふれてみましょう。

原始の神ヌ−を基本として、アトゥムが生まれ〜、オシリス・イシス・セト・ネフティスの4人の神が生まれ、エジプトの王は神の子として政権を担い、神殿を造り奉ったのです。

エジプト文明が幕を開けた約3000年前というと、日本ではまだ弥生時代の真っ最中です。エジプトと同様自然を崇拝し、竪穴式住居に暮らし、稲作が始まる頃で、地域の支配者が出現し始める頃でした。

対してエジプトでは、上下エジプトの統一で王朝が始まりました。王を中心とした国家が形成され、様々な国を維持する施策は、現代でも十分通用するものです。例えば、川の氾濫時は農耕等の労働が出来ないため、公共事業としてピラミッドの制作や、官僚による税金の徴収等、外国から木材等の輸入等々...日本とは比べものにならない文化が、ここには展開していたのです。やがて文化は大陸を横断し、海を越え、文明の偉大さが各地に伝わり、当然日本にも入り、エジプトの文化からその国の独特の文化へ変化していったのです。日本でその文化の変化に触れられる代表的なものが菊の紋章ですが、もとはエジプトのはすの花が伝わったものだとされています。

よく「エジプトはナイルの賜物」などと申しますが、エジプト文明は「ナイル川」という、偉大な神秘があったからこそ、開花したといえるでしょう。

今日オゾン層の破壊や森林破壊、水の汚染など便利さを追求したが故のツケが回っているようです。
古代エジプト文明とは、私達が忘れがちな、当然のことを純粋に愛する気持ちを大事にしたからこそ、長期文明が保たれたのかもしれません。


次はカードについてお話しますnext



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